気にはなったが、真っ暗な廊下を一人進んでいくのは正直怖い。
冷静になると、この近くの部屋の子どもがトイレにでも起きたか、カナンと同じように散歩でもしていると考えるのが普通だろう。
カナンは部屋に戻って眠ることにした。
部屋に戻るとシーナの姿がなかった。
上着もないのでカナンと入れ違いで散歩にでも行ったのか。もしカナンを探しに歩いているのだとしたら申し訳ないが、入れ違いになるので部屋にいることにした。
布団に包まると、急にカタカタと身体が震えてきた。せっかくの船旅初日だというのに、何とも気味の悪い思いをした。
震えを止めるためにぎゅっと布団の中で丸まっていると、いつの間にか眠ってしまった。