ムート「そうだな…。船員にこのフロアを捜索してもらうのはどうだろう?」
カナン「そうね…。」
船員はコリーネの件で意見が分かれている。見込みが薄いだろうと思っていた。
その後しばらく話しても、良い案は出なかった。船員に頼んで捜索してもらおうにも、コリーネの件で意見が分かれているのでは、見込みが薄いだろう。
カナン「じゃあ、調べられるところだけでも…」
そう言って立ち上がろうとした瞬間、カナンは急に目眩がしてガクッと力が抜けるのを感じた。
カナン「す、すいません…。ちょっと目眩が。
なんだか、眠いかもです…。」
ワシリはスッと立ち上がると、壁際に歩いて電話の受話器を取った。
ワシリ「もしもし、僕だ。すぐに来てくれ。」
カナンは朦朧としながら、なんとか意識を保とうと首を振った。
と、入口のドアが開いてスーツの男が2人入ってきた。
手にはロープを持っている。
2人は手を背に回した格好で手首と足首を縛り付けられた。体が言うことを聞かず、抵抗できない。あの紅茶に何か入っていたのだろうか。
そのまま意識を失ってしまった。