カナン「いや、多分ここって。普通の乗客は立入禁止のところでしょう。」

2人は階段を無視してそのまま通路を進んだ。すると、さっき出資者のハクトウがスピーチをしたホールに出た。

シーナ「あ、わかった。確かあっちに行くと売店があるはずだよ。シーナはさっきホールに来た時に目ざとく売店の場所を見つけていたらしい。

売店には持ってくるのを忘れた日用品を買いに来た客が、まばらにいるだけだった。

シーナ「あれ、まだお土産とかは買えないんだね。」

それはそうだろう。出航したばかりで荷物になる土産を買う客はいるとは思えない。主に日用品が普通の値段よりも少し高めに売られているだけだった。

2人はぐるっと売店を一蹴して、特に気になるものもなかったので、そのまま夕食のレストランに向かうことにした。