女性たち「…いえ、特に何もなかったわよ。」

カナン「些細なことでもいんです。
実は乗客から行方不明者が出ていまして。」

女性「それは噂になっているから知ってるわ。
でも特に怪しいことはなかったわよ。」

女性「…まさか、私たちを疑っているんじゃないでしょうね?」

カナン「いえ、そういうわけでは…」

カナンはゴートンから聞いたコリーネの人たちのことを思い出した。普段から差別的な目で見られることで、猜疑心が強いのかもしれない。

お礼を言って軽く頭を下げ、次に声を掛ける人を探すためにその場を離れた。