その後何組か聞き込みをして、カナンはゴートンと合流した。

お互いに聞いてきた話をまとめると、昨晩に不審な物音を聞いた人は何人かいたが、行方不明者と具体的に結びつくような証言はなかった。

また、コリーネの人たちからは夜から行方がわからない者は一人もいなかった。

カナン「聞き込みはもう少し時間が経ってからの方がよいんじゃないでしょうか?お昼ごろになれば人が動くと思いますし。」

ゴートン「確かにそうだな。では聞き込みではなく、不審な者が潜伏したり物を隠して置けそうな場所に行ってみるか。」

今は朝の11時過ぎ、この船は客室にスピーカーは設置されていないので、乗客を呼び出すためには船員が部屋を回って声をかけなければならない。

時間がかかる上に強制しづらいので、昼食の時間にまとめて聞き込みを行うことにした。

ゴートンが言うに、このクルージングツアーは規模の割に船員の数がかなり少ないらしい。

ゴートン「さて、客室以外で潜伏できる可能性がある場所となると…。